衆生の諸悪を絶つ不動明王は、厄除け災難除去、開運吉祥の仏さまとして古くからしんこうされてきました。大仏師・松久宗琳先生は、幼少から父である京仏師・朋琳と共に仏像彫刻の道を歩み、高野山、比叡山、成田山や四天王寺、金閣寺、鞍馬寺など全国の古寺名刹にお仏像を制作奉納しました。その諸仏は「木の中から御仏を迎える仏師」と讃えられています。
こちらの「不動明王」は、鎌倉時代の仏師・快慶をめざした宗琳師が、昭和57年に制作したものを「松久宗琳佛所」の承認のもと精緻細密に復刻、鋳造したもので、本体は青銅色のブロンズに本金を手彩でほどこしました。これまでにない豪壮で独創的な造像で、いつの世にも求められる不動明王の理想のお姿を、仏の心で念じながら彫り上げた宗琳師渾身の名作です。
常に厳しくも私たちに生きる力を与えてくれる有り難い「不動さま」を、末永く御愛蔵くださるようご案内申し上げます。