日本の仏師の協力のもと、仏像制作のしきたりを逸脱することなく、よりシンプルに供養と祈りのかたちを表現しました。現代のライフスタイルに溶け込む仏像としておすすめいたします。
【仏師の言葉】
心と体は感応し連動する関係にあります。心が不調和状態になると気が滞り、体も正常なはたらきを失い病んでしまう。そう考え、薬師如来様の表情やお姿は調和感を念頭において彫り上げました。日々お姿と向き合うことで心と体が調和し、本来のはたらきが滞りなく機能するように――そんな思いと祈りを込めて制作いたしました。
「現代仏像」を制作するにあたり、仏師 藤田燿憶師と入念な打ち合わせを重ねました。「お仏像から伝わる慈悲の心を感じ取っていただきたい」という思いを表現するために、「お仏像の存在を際立たせ、日常に溶け込む抽象的な光背」や「はっきりとした目つきではなく、心でみることを意識した眼差し」など全体を飾り立てず、極力シンプルなデザインを追求し彫り上げました。