鎌倉時代、造仏界で一大勢力を誇った仏師集団、慶派。その代表格 運慶と並び名を馳せる仏師 快慶が制作したとされる『不動明王坐像』(国指定重要文化財)が、迫力に満ちたブロンズ像で登場します。
慈悲の相をたたえる如来像を得意とする快慶には珍しく、眼光鋭い忿怒相と若々しい体躯が特徴的なこの像を、新進気鋭の実力派仏師 丸山明慧氏が高さ30センチほどの塑像で見事に再現。それを原型として「国指定伝統的工芸品」第一次指定を授かる高岡銅器の「蝋型製法」で、原型の趣を生かしたブロンズ像となりました。仕上げには漆を用い、尊顔、条帛、裙、持物、光背、岩座、それぞれに異なる質感が表現されています。
密教の根本尊である大日如来の化身であり、揺るぎなき仏教の守護者である不動明王。その御真言を唱えることで、怨敵調伏、勝負必勝、立身出世、商売繁盛の御利益を授かるとされます。貴家の繁栄を願う守護像としてもお薦めいたします。