こちらは、大黒天の非常に美しい像です。彩色とデザインは、一度に一筆ずつ慎重に行われ、絵の具と天然鉱物顔料のみを使用しています。篁千礼氏(たかむらちひろ)の世界をお楽しみください。彼女は、古代日本から色彩木彫刻を大いに復興した平串田中派の流れをくむ作家です。
大黒天は、インド発祥で、その神格は破壊、戦争、富のマハーカラ神でした。宝を集める能力の高さから、この神は徐々に地域の富豪商人たちの信仰対象となり、富の神として崇拝されるようになりました。日本にもたらされる際には、幸運の神となり、穏やかな姿を持ち、豊かな収穫をもたらす日本神話の大国主命(おおくにぬしのみこと)と関連付けられました。
大黒天が持つ内手の小槌は、米や無数の他の作物が生まれる地球を象徴しています。小槌でたたくほどに、より多くの宝物が現れると言われています。また、神の袋には無限の幸福が詰まっているとも言われています。小槌とともに、これは永遠の家族の宝物と繁栄を象徴しています。