中国の瑞獣「兕(じ)」が日本独自の形に変化したものと考えられる狛犬。頭上に一角を持つ守護獣です。 日本でよくみられる獅子と狛犬の対の像では向かって左側、口を閉じた吽形で表されます。
モデルは運慶の実子・湛慶またはその工房で造られたと目される鎌倉時代の重文像。顔をクッと上に向け、しっかり閉じた大きな口の両端から牙がのぞき、子犬のような愛らしさを感じさせます。