大聖歓喜天(聖天)は、かの弘法大師空海が唐より持ち帰った御請来目録の中の『大聖天歓喜双身 毘那夜迦法』により日本に伝来し、密教最後の方便(衆生を教え導く優れた手段)とされる、現世利益をもたらす最強の仏さまです。
天下人となった徳川家康、一代で巨万の富を築いた江戸時代の豪商 紀伊国屋文左衛門、国民を啓蒙し国家発展を説いた福沢諭吉、初代総理となった伊藤博文などが信奉し、至高の知恵、幸福、歓喜を授けあらゆる願望を叶える万能の神です。近年でも「経営の神様」と称される世界的企業の創業者や、ノーベル平和賞を受賞した名総理が熱心な信奉者であったことでも知られています。
ヒンドゥー教の最高神シヴァと女神パールヴァティーの間に生まれたガネーシャ(ガナ=群衆・イーシャ=主)が仏教に帰依し、護法善神となったのが大聖歓喜天(聖天)です。そのご利益は七福即生(しちふくそくじょう)=「子孫七代の福を一代で取る」と畏怖されるほどに強大なものとされます。
あまりにも甚大な御利益を持つが故に大聖歓喜天の尊像は絶対秘仏とされ、大根や巾着袋をもって象徴とすることでも知られます。その祈祷法「聖天祈祷」もまた、目の当たりにすることの許されない秘法であり、様々な戒律のもと至心をもって修法しなければならないため行う寺院も限られますが、長野県諏訪市にある佛法紹隆寺は、実に400年以上もの長きにわたりこの御祈祷を行っているのです。
諏訪神社 (諏訪大社) 別当寺院の一つに数えられ、戦国時代よりは諏訪高島藩の祈願寺を務める由緒ある古刹 佛法紹隆寺。 境内の聖天堂に 祀られる大聖歓喜天は、もとは高島藩の守護仏として高島城内で尊崇さ れていたものを、享保 6 (1721)年、 四代藩主諏訪忠虎公が境内の高島城を望む位置へ移転したものです。
絶対秘仏のため参拝者が直接見ることのできない大聖歓喜天。 その強大な財運と良縁の功徳を求める人々のために令和 2年秋、同寺院は祈願仏「銀杏二天尊」を建立しました。 現代の大仏師向吉悠睦が彫り上げ たこの祈願仏は、 聖天様と異形同益の仏で聖天堂に聖天様と共に祀られている双身毘沙門天 (秘仏)を毘沙門天と吉祥天の夫婦二尊の姿で表し たもの。 境内に佇む古代イチョウの御神木、通称 「夫婦イチョウ」にあやかり、二尊は夫婦イチョウの銀杏 (厨子) の中に顕現する形で大聖歓 天双身毘沙門天を象徴しています。
長引くコロナ禍で多くの人が心の拠り所を求めるいま、祈願仏「銀杏二天尊」の尋常ならざる功徳が、安全に、多くの方にもたらされることを願い、聖天堂の移転再建から300年の時を経て誕生したのが、分尊『大聖 銀杏二天尊』です。大聖歓喜天を祀る聖天堂で一体一体、開眼供養を賜り、御祈祷の証である開眼証とともにお届けするこの分尊を、ぜひ貴家にお祀りいただき、万能の開運力のもと激動の世を安寧に過ごせるよう御祈念ください。
そして、絶大な威徳により悪災が退散し、大いなる財運と良縁によってご家族の皆さまが所願成就を感じた時は、お手もとの『大聖 銀杏二天尊』を佛法紹隆寺へ返納し、新たな『大聖 銀杏二天尊』を貴家へお招きください。ご返納いただいた『大聖 銀杏二天尊』は聖天堂に奉納され大聖歓喜天と永劫の時を過ごし、新たな『大聖 銀杏二天尊』が貴家にさらなる財運と良縁をもたらす。この幸運の“無限ループ”による七福即生のご利益が貴家を末永い繁栄へと導くことでしょう。