薬師如来とその信者を守護する十二神将のうちの一尊である伐折羅。7千の夜叉を従え怒髪天を衝く憤怒の形相で仏敵を倒します。
伐折羅とはサンスクリット語のVajra(金剛/ダイヤモンド)を音訳したもので、通常は金剛杵を手にした姿で描かれます。本地仏は勢至菩薩。
モデルは鎌倉時代の天部彫刻の代表作とも言われる国宝 十二神将像のうちの一尊、伐折羅像。
生き生きとした強い動きのあるポージングが特徴で、鬼気迫る表情と指先まで漲る緊張感、前後にも大きく空間を使う独特の造型をそのままに手のひらサイズに表現しました。頭上には戌神像であることを示す犬の顔が覗きます。